今回から詩の散歩道《第2期》として、阿蘇豊さんにさまざまな詩を紹介するエッセイを担当していただきます。第1回は「秋の陽を浴びて浮き立つ詩、二つ」。そして竹内敏喜さんの連載詩論「今、詩歌は葛藤する」の第18回「〜『故郷の水へのメッセージ』、単なる理念ではない成就〜」を掲載しています。
今回は、茨木のり子が詩を紹介する名著『詩のこころを読む』のレビューを関口隆史さんに書いていただきました。また花本武さんの連載エッセイ「詩じゃない日の暮れ方」の第7回「結成じゃない日の暮れ方」、竹内敏喜さんの連載詩論「今、詩歌は葛藤する」の第17回「〜『夏の宴』、持続される魂の次元〜」を掲載しています。
そして今月のコトバトは、永瀬清子の詩を、森本ゆふさんの挿画とともにお届けします。
詩学ワークショップ 朱の日の講師を担当されていた詩人の佐藤正子さんが、先月亡くなられたとの知らせがありました。佐藤さんは長らく『詩学』誌上で、詩やエッセイを発表されるなど、『詩学』との関わりの深い方でした。ここに謹んで哀悼の意を表します。
奇しくも今夏は、違憲性が強く懸念される法案をめぐる議論で、あらためて平和憲法の重要性が注目されていますが、佐藤正子さんは護憲の立場に立った詩集『同い年』を発表なさっています。今号のレビューでは、同詩集を紹介します。
また岩間由夏さんのエッセイ「燃えてしまってしょうがないだけ」、竹内敏喜さんの連載詩論「今、詩歌は葛藤する」の第16回「〜『悪の花』、意味を復活させる儀式〜」を掲載しています。
そして今月のコトバトは、茨木のり子の詩を、森本ゆふさんの挿画とともにお届けします。
今回の詩のアンソロジーは、やまもとあつこさん、阿蘇豊さん、隅田有さん、角田寿星さんの小詩集です。visualityでは、高橋佑実さんの写真を掲載しています。本棚の詩人 第二冊として、福島奈美子さんが辺見庸の詩についてエッセイを書いています。
これまで詩楽では、30代までの若い世代の書き手を中心に詩や散文を掲載してきました。今号からはより幅広く、さまざまな書き手の作品を紹介していけたらと思っています。どうぞこれからもご愛読よろしくお願いいたします。
今回はまず詩人論が二本、春日線香さんによる「幻化の技法〜岡田刀水士の詩」、小倉拓也さんによる「見知らぬ他人の夢を見る −剣月亨の詩の世界」。詩人の魅力を切り拓き、差し出してくる論考です。
次いで花本武さんの連載エッセイ「詩じゃない日の暮れ方 6 カミュを読まない日の暮れ方」、回を追うごとに韜晦の度が加速します。
そして竹内敏喜さんの連載詩論「今、詩歌は葛藤する」では、第14回「〜『ふるさと』、あとは全部負けたらいい〜」、同じく第15回「〜『蘭・CALENDRIER』、知的に訓練された感性の行方〜」で、黒田三郎、安東次男の詩をめぐり、思索の歩行が続きます。
今月の挿画は『詩学』2006年1月号の扉絵を、イラストレーターの森本ゆふさんよりご提供いただきました。
「詩学」1998年4月号、〃 6月号、〃 7月号、〃 8月号の表紙と目次の情報を、「詩学の旅」にアップいたしました。
こちらです。1998年各号
「コトバト」更新しました。
竹内敏喜さんの連載詩論「今、詩歌は葛藤する」では、第12回「〜『新年の手紙』、人類の悲惨について考えよ〜」、同じく第13回「〜『足利』、日本語にふさわしい妥協のかたち〜」にて、それぞれ田村隆一、石原吉郎について論じていきます。またブックレビューでは、佐藤正子『別れの絵本』、荒川洋治『文学の門』を。そして今月のコトバトは、岩田宏「神田神保町」「住所とギョウザ」を読んでいます。
「詩学」1961年1月号、〃 2月号、〃 春季増刊号、〃 4月号の表紙と目次の情報を、「詩学の旅」にアップいたしました。
こちらです。1961年各号
あけましておめでとうございます。
どうぞ本年もよろしくお願い申し上げます。
今月は、花本武さんの連載エッセイ「詩じゃない日の暮れ方 5 衝撃的でない日の暮れ方」、竹内敏喜さんの連載詩論「今、詩歌は葛藤する 10 〜『歌』、言葉を届けたいという意志〜」「 〃 11 〜『鮎川信夫全詩集’45〜’67』、間違いをしたくなるとは〜」をお送りします。そして今月のコトバトでは、江戸の禅僧、良寛の詩歌を紹介しています。ぜひご一読ください。